<
横須賀で働く人々や、そこに秘められた想いを通して横須賀の魅力を紹介する特別インタビュー。
横須賀で唯一のクラフトビール醸造所、ビアレストラン『横須賀ビール』。
オーナー下澤敏也さんの地元横須賀への愛と、ビールに込めた想いとは。
ゼロから始めたビール作りと想いの原点。
もともと僕は横須賀の人間ですが、最初は追浜から居酒屋を始め、横浜に進出して20年間飲食業をやっていました。20年経って、横須賀に戻ってくると子供達が元気なさそうで、ずっと下向いてゲームとかスマホとかやってる。横須賀の街全体も活気がないなと思ったんです。そこで20周年という節目に横須賀に恩返しがしたい、子供の顔を上に向かしたいなって気持ちが湧いてきました。子供が上に向いた時に、そこにある大人を笑顔にするのが一番近いかなと思って。じゃあ大人を笑顔にするビールを始めよう!と。それがきっかけで「横須賀ビール」を立ち上げました。
僕もビールは好きだったけど、知識も技術もないし、機械もない。まったくのゼロから始めました。知り合いのビール工場でいまの醸造長と一緒に研修を受けながら、だんだんと覚えていきました。そんな中、横須賀の顔であり僕の通学路でもあった「どぶ板通り」の入り口に店舗が見つかった。運命だと思って飛びつきましたね。
地元の食材を使ったクラフトビールにこだわる。
横須賀の畑には本当に美味しいものがたくさんある。そしてその美味しさに物語があるんですよね。こういう性格の人がこういう風に大事に作って、だから美味しいっていうストーリーがある。僕はずっと生産者の方々とお付き合いしてきて、彼らはここの土を知っているし、風を知ってる、空を知ったり海を知ったり、なんか宝だと思うんですよね。
さらに土地に対するプライドを持っているのでより良い物を作ろうという意欲がすごく強い。そんな生産者の方たちの作った食材をビールの素材として使わせてもらう。横須賀ビールに命を吹き込むような、一番大切にしている部分です。やっぱりチームというか同じ目線で同じ方向見てる人たちと一緒に作ることが一番楽しいじゃないですか。
とにかく人が好き。ただそれだけ。
人好きです。大好きですね。人が好きじゃないと、こういう食に関わる商売はできないと思います。
うちの会社の真ん中にある言葉が、人が大好き。だだこれだけなんです。うちはもう人しかないですね。何をするにも、人と出会ったり繋がったりしていく、やっぱり人しかいないんですよね。お客様であったり、物を運んで来てくれる人であったり、もちろん働いているスタッフも。
畑で作物を作ってくれる人も、魚を採ってくれてる人も。様々な人たちと共に笑いあって、自分自身が成長させていただいている。やっぱりそこだけですね。「人」
横須賀を愛する地元愛。誇りを持って横須賀を発信していく。
まだまだ横須賀には元気が足りないと思っています。僕は生まれ育ったこの地で横須賀ビールを始めて、本当に心の底からやりたいことをやってるという、自分の中にものすごく誇りを持つことが出来ました。僕がそうやって気が付いた事を皆さんとお話してると、皆さんも段々と横須賀の良さに気がつく、足元を見てこの地の良さや自分の良さに気づくんです。そういった地元愛から元気が湧き上がってくる、そんなイメージはありますね。
地元が好きで、誇りを持っている。そんな人たちが増えていけば、横須賀を好きになって来てくれる人に対して「ようこそ」、「よく来たね」って心から言えるようになる。おもてなしの横須賀ができる。これは僕が目指すんじゃなくて横須賀全体、チーム横須賀で成し遂げたい。
これからもどんどん美味しいものを作って、どんどんアピールして、横須賀を世界に発信して、世界から皆が横須賀を目指してくるような、そんなことを夢見てやっていきたいなと思ってます。